えおラボ ~Eorzea Laboratory ~

FFXIV エオルゼアの世界について考察するための記録・セリフ集と備忘録

W.S 3 悲しみのアリー

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ポルタ・プレトリアの解放軍の将校は、冒険者に知らせたいことがあるようだ。

 


解放軍の将校 : お待ちしておりました、Nole殿!

 

解放軍の将校 : ウェルリト辺境のターンクリフにて、 放棄された帝国軍施設の調査にあたっていたシドさんから、 情報共有を行いたいと打診が入っております。

 

解放軍の将校 : 現地に向かい、 ガイウス・バエサルと合流してもらいたいとのこと。 準備が出来次第、「解放軍の輸送兵」にお声がけください!

 

▼ 解放軍の輸送兵と話す

解放軍の輸送兵 : ターンクリフまでは、私が責任を持ってお送りいたします! どうかご安心を!

 


ヴァルドラン : 穏やかな街だと思いませんか? つい先日まで、帝国によって占領されていたとは、 思えないくらいですよ。

 

セウェラ : シド殿が、新たな情報を手に入れたようだ。 まずは「ガイウス」様と話してくれ。

▼ ターンクリフのガイウスと話す

 

ガイウス : 貴殿も、あの男に呼び出されたようだな。 到着したばかりですまないが、すぐにでも情報を聞くとしよう。

 

ガイウス : セウェラ…… シドに彼女が到着したと伝えてきてくれ。

 

シド : 待ってたぜ、Nole。

 

ガイウス : さて、さっそくだが調査結果を共有してくれ。

 

シド : ああ、知ってのとおり、 この街の真下には、飛空艇用の格納庫があるんだが…… どうやら、そこを「ウェポン」の開発に利用していたらしい。

 

シド : 残されていた端末を解析した結果、 3機の「ウェポン」の開発コードが判明した。 ルビー、サファイア、そして……エメラルドだ。

 

セウェラ : ルビーウェポンとサファイアウェポンは、 英雄殿の活躍によって、すでに撃破されていますよね。

 

ヴァルドラン : つまり、残るエメラルドなるウェポン、 これを探し出すことが、次の目標になるわけですが……。

 

ガイウス : ターンクリフの住人に聞き込みを行ったが、 陸路、空路ともに大型兵器の搬出を目撃した者がおらぬのだ。 シド : その謎は解析で判明済みだ。エメラルドは、前回戦ったサファイアと同様に、 水中での行動にも対応しているらしい。

 

ガイウス : 海路か……これはやっかいだな。 アルフォンスらがウェポンに蛮神を喰わせることを、 狙っているとするならば…………

 

ガイウス : すでにエオルゼアへと向かっている可能性が高い。

 

セウェラ : 水の中を通られては、 ギムリトダークに敷いた防衛線も意味を成しませんね……。急ぎ、エオルゼアへ戻りましょう!

 

シド : まあ、落ち着け。 未調整の状態で運び出したエメラルドが完成するまでは、 連中が強襲を仕掛けてくる可能性は低い。

 

シド : おそらくは、エオルゼアのどこかの帝国基地に運び込み、 最終調整を続けているはずだ。

 

ガイウス : 海に面していて、機能が生きている基地といえば、 ロータノ海上のカステッルム・マリヌムか、 東ラノシアのカストルム・オクシデンスだが……。

 

ヴァルドラン : どちらの基地にも、未だ第XIV軍団の残党兵が残っていて、 戦闘を避けずに調査するのは難しいと思われます。 かつての、貴方の部下たちがね……。

 

ガイウス : ……ならば、二手にわかれて入りこむしかあるまい。 ヴァルドランとセウェラは、カストルム・オクシデンスを調査せよ。 我は英雄とともに、カステッルム・マリヌムに潜入する。

 

セウェラ : つまり、エメラルドウェポンの在り処を明らかにしてから、 「Gウォリアー」を使って強襲を仕掛けるのですね!

 

シド : いや、すまないが、それは無理だ。 前回の戦闘のダメージが深刻でな、 元がアラグの遺物だけに、補修部品を用意するのも一苦労なんだ。

 

シド : これを機に追加装備の開発も検討しているんだが…… 今回の作戦には間に合いそうもない。

 

シド : 代わりと言っては何だが、 海から潜入するために潜水艦を用意させよう。 うちの社員に連絡して、ベスパーベイに手配させる。

 

ヴァルドラン : では、私たちは東ラノシアへ向かいます。 英雄殿、お気をつけて。

 

ガイウス : では、我らも発つとしよう。 合流地点、「ベスパーベイ」へ……。

 


 

ガイウス : この者が、シドの部下であろう。 しかし、潜水艦を用意してみせるとは…… エオルゼアの技術力も、侮れないものだな。

 

▼ ベスパーベイのガーロンド社の操縦士と話す

 

ガーロンド社の船員 : 社長から聞いています。 潜水艦の準備は万端ですよ!

 

ガーロンド社の船員 : それと、端末に残されていたデータを解析して、 エメラルドウェポンに搭載されている武装の一部が判明しました。

 

ガーロンド社の船員 : どうやらエメラルドウェポンは、 6本の腕を分離し、攻撃端末として操ることで、 全方位攻撃を可能としているようです。

 

ガイウス : 協力に感謝する……。 カステッルム・マリヌムにウェポンが隠されているとすれば、 最下層にある艦船用のドライドックであろう。

 

ガイウス : 我が帝国軍の高官用通信コードを用いれば、 味方を装って、内部へと侵入することは容易いはずだ。

 

ガイウス : 問題は、こちらにエメラルドウェポンが格納されていて、 起動阻止に失敗した場合だが……

 

ガイウス : おそらく、いざ戦闘となれば、 彼らはオーバーソウルモードなるものを使うことを厭わぬだろう。

 

ガイウス : ……彼らには、戦ってほしくも死してほしくもない。 だが、最悪の状況を想定しておくべきとも理解はしている。

 

ガイウス : 我も負傷した身ではあるが、 出来得る限りの情報支援はさせてもらう。 危険な役回りを押し付けてすまないが……頼む。

 


 

▼「エメラルドウェポン破壊作戦」を攻略

ガイウス : エメラルドウェポン……こちらが正解だったか……!

 

レックス : やっぱ追ってきたな、エオルゼアの英雄さんよ!

 

レックス : 義父上、見ていてくれよ! こいつは……オレたちが戦うための力だ!

 

ガイウス・バエサル : レックス、我らが戦う必要などないのだ! 即刻、機体を降りて投降せよ!!

 

レックスの声 : たとえ義父上の命令だろうと……! オレは、オレたちは……退くわけにはいかねえんだ!

 


 

▼ ガイウスと話す

ガイウス : なぜ自らの命を捨て石にしてまで、 お前たちはウェポンの開発計画を進めようというのだ……!

 

ガイウス : ……わかっておる、 今は感傷に浸っている場合ではない……。 すまぬ、貴殿には、またも大きな苦労をかけた……。

 

ガイウス : シドが調べるまでもなく、 あの機体に搭載されていたのは、我の戦闘データだ。

 

ガイウス : エメラルドウェポンが使用していた剣技、 「ターミナス・エスト」は、我が編み出した技だからな……。

 

ガイウス : 通信を傍受したところ、施設内にもう兵はいないようだ。 第VII軍団に協力する見返りとして、エオルゼアからの脱出を、 手引してもらった、といったところか……。

 

ガイウス : つまり、この施設は安全だ。 シドらを呼び寄せ、残骸を調査しよう。

 


 

シド : 待たせたな。 無事のようで安心したぞ。

 

シド : こっちに格納されていやがったか……。

 

シド : ひと目見ただけでも、先の2機と比べて、 出力が強化されていることがわかる。 完成度が高まってきている証拠だろう。

 

シド : それでも勝ってみせるんだから、 さすがはNoleだな。

 

ヴァルドラン : カストルム・オクシデンスをくまなく探ってきましたが、 あちらには、ウェポンシリーズらしきものの手がかりは、 まるで……。

 

ガイウス : エメラルドウェポンに搭乗していたのは、レックス……。 やはり、我が身元を引き受けた孤児たちのひとりだ。 三度に渡り、救うことができぬとは……。

 

シド : 悔やんでいても仕方がない。 いまオレたちがやるべきことは、この基地を調べて、次に繋がる情報を探すことだ。

 

セウェラ : 念には念を…… 罠の類がないか施設内を徹底的に調べてみます。 ヴァルドラン : 私も手を貸しましょう。

 

シド : さてと……まずは「エメラルドウェポン」を調べてみるか。

 


 

アリー : 兄さん、どうして黙っていたの! パイロットがコアと一体化してしまう機能が、 ウェポンに備わっていることを!

 

アリー : 知らなかったのは、私だけ? ミリサンディアとリコンは知っていたの?

 

アリー : レックス、あなたも知っていたんでしょう?

 

レックス : みんな、知っていたさ……知識としてはな。 オーバーソウルモードを使えば、コアとの融合率が高まって、 パイロットは元には戻れなくなっちまう……。

 

レックス : だが、オーバーソウルモードを使わずに、 義父上たちを退け、蛮神の力を吸収させるなんて不可能だ。 そんなこと聞いたら、お前は止めるだろ?

 

アリー : どうして……! ふたりを犠牲にしてまで、 「ウェポン」を完成させなければならないの!?

 

アルフォンス : 義父上がいた頃と違って、もはやこの国には、 私たちの居場所はなくなってしまった。

 

アルフォンス : 第VII軍団長のウァレンスにとって、 属州人である私たちは、 いくらでも代わりがいる実験台に過ぎない。

 

アルフォンス : だが、私たちには大義がある。 あの機体……究極のウェポンを完成させるという、大義がな。

 

アルフォンス : 私たちは、その力を使って、 「もう誰も苦しまなくていい世界」を創る……。

 

アルフォンス : だから、アリー……お前は先に平和な世界で待っていてくれ。

 

アリー : 兄さん……何を言っているの?

 

レックス : ウェポンの実験台に選ばれた時から、兄妹で話し合って決めたんだ。 オレや、先に逝ったミリサンディア、リコン、 全員が、お前を守りたいと思っているのさ。

 

アルフォンス : いつも私たちを監視しているウァレンス直属の部下は、 帝都ガレマルドの偵察に回されていて、ここにはいない。 お前を逃がすなら、今しかないのだ。

 

アリー : そんな……逃げるなら、ふたりも一緒に……!!

 

レックス : オレたちが逃げれば、別の属州人が犠牲になっちまう。 ヤツにとって属州人は、替えが効く消耗品に過ぎないんだ。 ウェポン開発のためなら、何人だって使い捨てるさ。

 

レックス : 強者が弱者を導く先にこそ、未来がある……。 戦う力を持たないウェルリトの同胞たちのために、 オレたちが、やらなきゃいけないんだ。

 

アリー : もうこれ以上、家族がいなくなるのは嫌だよ……。

 

レックス、兄さん……私をひとりにしないで……!!

 

アルフォンス : たとえ、私たちがいなくなっても…… アリー、お前はひとりじゃない。 私たちの想いは、いつでもお前の心と共にある。

 

アルフォンス : レックス、アリーを営倉に。

 

アリー : 嫌……!! レックス! 兄さん!

 

レックス : 戦闘の勝敗に関わらず、 義父上たちには、このドライドックを明け渡せばいいんだろ? アリーを保護させるためによ。

 

アルフォンス : ウァレンスは、アリーを使って何かを企んでいるようだった。これで、何の憂いもなく、あの機体の完成を目指すことができる。

 

レックス : そのために、オレはエメラルドに乗って戦う。 お前は、アリーと生きて、優しい国を造ってくれ。

 

アルフォンス : ……レックス。 オーバーソウルモードを使わなければ…… お前が命を落とすことは……

 

レックス : あの機能なしで戦えるほど、やわな相手じゃないって、 さっき話したばかりじゃねえか。 今さらブレるなんて、らしくないぜ?

 

アルフォンス : …………すまない。

 

レックス : おいおい、頼むぜ! アルフォンスのアニキよぉ……!

 


 

セウェラ : 彼女は、アリー……と言いましたか。 営倉に幽閉されていたようです。 何があったのか、とても憔悴している様子で……。

 

アリー : そんな……レックス……

 

アリー : 嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

シド : ターンクリフの格納庫になら、 こいつのコアを解析するための設備も整っている。 運び出す準備ができたら、戻るぞ。

 

シド : 彼女にとっても、 ここは長居するには辛い場所だろう……。

 


 

▼ 再度ガイウスと話す

 

ガイウス : アリーは、セウェラが看ている。 ひどく動揺しているようであったからな。

 

ガイウス : ここまでの移動中に貴殿から聞いた話によれば、 アルフォンスとレックスは、妹の命だけは守らんと、 アリーを我に託した……。

 

ガイウス : あやつらが、そうまでしてやり遂げようとすることとは何か、 アリーが落ち着いたら、話を聞けるとよいが……。

 

セウェラ : アリーは、まだ少し混乱した様子が見られますが、 徐々に落ち着きを取りもどしています。

 

セウェラ : それよりも気がかりなのは…… 身体検査時に判明したのですが、服の下に、 暴行を受けたような痣が多くあったことです。

 

ガイウス : 痣……だと?

 

セウェラ : これは、私の推測に過ぎませんが……もしかすると彼女…… いえ、彼女たちは、属州人差別に遭っていたのではないでしょうか?

 

ガイウス : なぜ、そう思う?

 

セウェラ : ……かつては、私も同じ境遇にあったからです。

 

セウェラ : いまから23年前……私は、ここウェルリトで生まれました。

 

セウェラ : 支配者として君臨していたガレアン族の男が、 現地人の女性に産ませた子ども……それが私です。

 

セウェラ : 官僚だった父のおかげで、 私も帝国市民権をもっていましたが…… それでもなお、幼い頃から様々な差別を受けてきました。

 

セウェラ : 保身のために身を売ったのだと罵られる母を守るため、 私は模範的な帝国人となるべく、軍人となったのです。

 

セウェラ : 軍功を上げれば、「帝国人」と認められることもありましたが、 一方で、失敗した時には「野蛮人」としてなじられる。

 

セウェラ : ゼノス・イェー・ガルヴァスの第XII軍団に所属していた私は、 アラミゴの戦いで、エオルゼア同盟軍に敗れた後、 ウェルリトまで逃げ帰りました。

 

セウェラ : しかし、私を待っていたのは絶望でした……。

 

セウェラ : 母が衰弱死していたのです。 帝位争いの混乱で、本国からの物資が滞る中、 野蛮人に与える薬はないと、持病の薬を受け取れなかったのです。

 

セウェラ : さらに私自身も、惨めな敗者として誹謗中傷にさらされ…… 同胞として扱ってくれない「祖国」とは何なのかと、 考えるようになりました。

 

セウェラ : そうして、戦意を失っていった私は、 軍からの脱走を企て、ガイウス様と出会ったのです。

 

ガイウス : 第XII軍団の敗残兵と知ってはいたが、 そのような経緯があったとはな……。

 

ガイウス : 強者に求められる役割は、 弱者を痛めつけることではなく、導くことだ。

 

ガイウス : かようなこともわからぬ愚者たちが、 帝国には蔓延っているということか……。

 

セウェラ : ガレアン族の血を半分引く私でさえ、そうだったのです。 ウェルリト人の中でも、さらに少数なアウラ族の孤児の身体に、 訓練のものとは思えぬ傷があったとしたら……。

 

ガイウス : …………。

 

セウェラ : そろそろ、アリーも落ち着いた頃でしょう。 私の話はこれぐらいにして、彼女の様子を見に行きましょう。 「ヴァルドラン」が警護してくれているはずです。

 

セウェラ : エメラルドウェポンの脅威を払えたことは喜ぶべきだろう。 あなたも、危険を顧みず、よくぞ戦い抜いてくれた。 だが、ガイウス様の心中を思うと複雑だな……。

 

ガイウス : 戦い、倒さねばならなかった……。 そして、彼らの生死に向き合うべきは、貴殿ではなく我だ。 そのことだけは覚えておいてもらいたい。

 


 

▼ ヴァルドランと話す

 

ヴァルドラン : アリーの様子を見に来たのですか?

 

ガイウス : うむ。 話はできそうか?

 

ヴァルドラン : 短時間であれば問題ないでしょう。 少し待っていてください。

 

ガイウス : アリー……。 レックスのことは、残念に思っている……。

 

ガイウス : ……いや、レックスだけではない。 ミリサンディアと、リコン…… お前たち兄妹を救えなかったことを……。

 

アリー : 義父上……。

 

ガイウス : これ以上、お前たちの誰かが命を落とすのを見たくはない。 話を聞かせてはくれぬか。

 

アリー : …………。

 

アリー : ……わかった。 私も、義父上に話を聞いてほしかったから……。

 

ガイウス : では、まず…… お前たちが現在置かれている状況について、教えてほしい。

 

アリー : 何から話せばいいか…… 義父上が、エオルゼアの戦いで行方不明になった直後、 第VII軍団の再編が行われ、私たちはそこに転属になったんだ。

 

アリー : その後も混乱が続いて、軍団長の交代が繰り返され…… 最終的には、ウァレンスという男が着任したの。

 

アリー : 皇都から派遣されてきたというウァレンスは、 試作魔導兵器と、その開発チームを従えてやってきた。 それが「ウェポン」シリーズ。

 

アリー : ヴァリス陛下からの命令で、 帝国独自の対蛮神兵器を完成させる密命を帯びていたの。 でも、その陛下が亡くなったことで、彼は暴走を始めた。

 

アリー : 究極の力を持ったウェポンを完成させ、あわよくば皇帝の座を我が物に……と。

 

アリー : でも……私が思うに、 ウァレンスがウェポンの開発を始めた理由は別にある。

 

アリー : 彼はガイウス・ヴァン・バエサル…… つまり、義父上に、強い劣等感を持っている……。

 

ガイウス : 我にだと? だが、ウァレンス……聞かぬ名だな……。

 

アリー : 元々、魔導技術者でもあったウァレンスは、 魔導技術を積極的に取り込んだ作戦の立案が評価され、 軍内で出世街道を歩んでいた。

 

アリー : でも、その先には、自分を超える才能が…… ガイウス・バエサルがいた。

 

アリー : 新設された第XIV軍団の軍団長に、義父上が抜擢されたこと。 さらに魔導技師としても優秀なネロ幕僚長を配下につけ、 アルテマウェポンを手に入れたこと……。

 

アリー : 次々と自分の上を行く義父上を、憎み続けた。 実力ある属州人を重用する義父上に対抗して、 本国で「純血主義」とかいう論文を発表するほどに……。

 

セウェラ : それでは、完全な逆恨みではないか。 嫉妬心に駆られた人間ほど、恐ろしいものはないな……。

 

ガイウス : では、お前の身体にあるという痣とは……。

 

アリー : 義父上には知られたくはなかった…… そう……ウァレンスたち差別主義者にやられたんだ。 彼らは、私たちのことを消耗品としか思っていないから……。

 

ガイウス : すまぬ……まさか、お前たちが、 そのような状況に身を置かれていようとは……。

 

アリー : 謝らないで、義父上。 本気で脱走しようと思えば、できていたはずだもの……。私たちは、自分の意思でウァレンスのもとに残ると決めたんだ。

 

アリー : 私たちが逃げ出せば、別の属州人がまた「部品」にされるだけ。 それなら私たちの手でウェポンを完成させ、その力を使って、 ウァレンスや帝国を倒し、差別のない自由な国を造る……。

 

アリー : 義父上がいなくなって、居場所を失った私たちが、 笑顔で暮らすことのできる場所を……。 それが、兄さんたちを突き動かした「理想」なの……。

 

ガイウス : そのために……お前たちは、命をなげうって戦ってきたのか。

 

アリー : ミリサンディアも、レックスも、リコンも。 兄さんの理想と「強者が弱者を導く先にこそ、未来がある」という、 義父上の言葉を信じて、命がけで戦ったんだよ。

 

アリー : もちろん、自分たちを犠牲にするようなやり方を、 義父上は許さないだろうとは、わかっていたけど……。

 

アリー : あまりに強力すぎるウェポンという兵器を、 あのウァレンスに、好きに使わせていいわけがない……。 彼を止められるのは、私たちだけだったから……。

 

アリー : 特に、あのI号機は……。

 

アリー : そう……あの力があれば……。 兄さんとウェルリトは、私が救ってみせる……! もうこれ以上、家族や同胞を傷つけさせはしない……!

 

アリー : ……義父上、もしもアルフォンス兄さんを助けることができたら、 協力してあげてほしいな……兄さんが目指す、理想の国造りを。

 

アリー : ギムリトでは、義父上のことを敵だなんて言っていたけど、 兄さんは、今でもガイウス・バエサルに憧れているんだよ。

 

ガイウス : そうか……。

 

ガイウス : わかった……約束しよう、アルフォンスを必ず救うと。そして、これまで辛い思いをしてきたお前たちが、 安心して暮らすことのできる場所を造ろう。

 

アリー : ありがとう、義父上……。

 

ガイウス : ……かつては、我も同じ過ちを犯した。 アルテマウェポンの力にすがり、 支配という名の平和をもたらさんとした……。

 

ガイウス : 故にこそ、誤った道を進もうとしている、 アルフォンスを救いたい。

 

ガイウス : だが、そのためには、情報が必要だ。 教えてくれ、アリー。 お前の兄は、いまどこにいるのだ。

 

アリー : それは……

 

アリー : ごめんなさい、わからないの……。

 

ガイウス : そうか……ならば、同盟軍にも協力を要請して、 徹底的に捜索するほかあるまい。

 

アリー : エオルゼアの英雄…… あなたが、私の義兄姉たちを……。

 

アリー : いえ……エオルゼアへ攻め入ったのは、私たち…… あなたはあなたの、成すべきことを成しただけ……。 怨んではいない……。

 

アリー : 英雄さん…… 私は、あなたにお願いをできる立場ではないけど……

 

アリー : この先に、何が待ち受けていたとしても…… 義父上、そしてアルフォンス兄さんの力になってあげてほしい……。 それは、もう私たちには叶わないことだから……。

 

アリー : ありがとう、英雄さん……。 厳しい役回りを押しつけてしまって、ごめんなさい……。

 

アリー : 私は、アルフォンス兄さんを救うために、 これから義父上を裏切ることになる……。 でも、この人がそばにいてくれれば、きっと……。

 

ガイウス : セウェラ、アリーを休ませてくれ。

 

ガイウス : 貴殿は、一度ギラバニアへと戻り、 これまでのことを同盟軍に報告してもらえるだろうか。

 

ヴァルドラン : あの孤児たちのことになると、随分と必死じゃないか……。 過去、5つの都市を滅ぼした男とは思えぬくらいだ。 罪滅ぼしのつもりか?

 

ガイウス : 死者は生者を許しはしない。 ただ、生きている者を救いたいと願うだけだ。 それを偽善と呼びたくば、好きにするがいい……。

 

ヴァルドラン : ガレアン族に善き心などあるはずがない……。 あるはずがないのだ……。 そうでなければ、私は……。

 

ヴァルドラン : ウェポン……戦いのたびに操縦者の命を吸うとは、 なんという非道な兵器なのだ……。

 

ガイウス : おそらく、第VII軍団の主力は、 属州総督府が置かれた、ウェルリトの都にいるはずだ。 だが、そこにアルフォンスがいるとは限らない。

 

ガイウス : アリーによれば、まだウェポンは残っているそうだ。 となれば、依然、捜索の手を緩めるわけにはいかん。

 


 

▼ポルタ・プレトリアの解放軍の将校と話す

 

解放軍の将校 : カステッルム・マリヌムにて、 エメラルドウェポンの破壊に成功したと、伝令より聞き及んでいます! ルビーウェポンの迎撃から始まった作戦も、いよいよ大詰めですね!

 

解放軍の将校 : それでは、詳細な戦況をお聞かせ願えますか?

 

解放軍の将校 : ありがとうございます。 お伝えいただいた内容は、報告書にまとめて、上に提出いたします!

 

解放軍の将校 : それでは、作戦の遂行、お疲れさまでした! 何か動きがあるまで、お待ちください!

 


 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : 3機目のウェポンが破壊され……

 

アルフォンス : グッ……!!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : さらに、あの機体の操縦者候補だった妹にも逃げられた……ときた。

 

アルフォンス : ウゥ……!!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : しかも、よりにもよって、ガイウスの下へ行くとはな。 まったく……誰にでも軽々しく尻を振る女だ。 兄であるキミが、ちゃんとしつけておかないからだぞォ?

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : んん? どうしたんだね? 次はキミの番だよ?

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : そうか! キミは今日が初めてだったね! 大丈夫大丈夫、怖がることなんてないんだぞォ?

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : いま、このお兄さんは、 「ワルイモノ」に支配されそうになっているのさ。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : だからこうして、私たちが、 お兄さんの中から「ワルイモノ」を追い出そうとしているんだよ。 キミだって、彼を助けたいと思うだろう?

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : うんうんッ! そうだろうともッ! なら、もう一度頑張ってみようかッ……?

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : がーんばれ、がーんばれッ!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : がーんばれ、がーんばれッ!

 

エレゼン族の少年 : が……がーんばれ、がーんばれッ!

 

ウァレンスと子どもたち : がーんばれ、がーんばれッ!

 

ウァレンスと子どもたち : がーんばれ、がーんばれッ!

 

ウァレンスと子どもたち : がーんばれ、がーんばれッ!

 

ウァレンスと子どもたち : がーんばれ、がーんばれッ!

 

ウァレンスと子どもたち : がーんばれ、がーんばれッ!

 

アルフォンス : ぐあぁぁぁッ……!!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : うん……うん……ッ! よくできました……ッ! みんな、本当に良くできた子どもたちだなァ……! お義父さんは嬉しいぞォ!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : それに引き換え、キミは……

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : 属州人の割に使える男だと思っていたが…… 所詮は、愚鈍で汚らわしい蛮族に過ぎなかったようだなァ! こうなれば、あの娘の代わりに、使い捨ての駒にしてやろうッ!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : あの機体で出撃し、ガイウスを殺せッ! もしも、再び私を裏切るような真似をしてみろォ? 貴様の同胞どもは、ひとり残らず……

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : 根・絶・や・し・だッ!!!!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : ……まァ、あれにはゼノスの戦闘データが搭載されている。 オーバーソウルモードの強制起動をかければ、負けることはない。 安心して、疑似聖石システムの贄となるがよいぞォ?

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : 残された短い人生、せいぜい謳歌するのだな……。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : ンフフフフフ……。

 

 


 

ウァレンスの副官 : ウァレンス様、 I号機のオーバーソウルモード起動試験のお時間です。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : ああ、そうだったそうだった! わざわざすまないね、すぐに向かうとしよう!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : それじゃあ……キミと……

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : キミとキミ! お義父さんについてきたまえ!

 

アルフォンス : こ、これでいい…… あとは、あの機体を奪って……計画を遂行する……。 そのために、兄妹たちが命を賭してくれたのだ……。

 

アルフォンス : あれが喰えるのは、蛮神だけじゃない……。 究極の力を手に入れ、ウァレンスを……帝国を打ち倒す……。 そうすれば、同胞たちは自由になれる……。

 

アルフォンス : 義父上…… 路上で拾っただけの私たちを、家族と呼んでくれるのなら……。 どうか、アリーを頼みます……。

 

アルフォンス : ミリサンディア、リコン、レックス…… もうすぐ、すべてが終わる……。

 

アルフォンス : あと少しの間、そこから見守っていてくれ……。

 


 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : 準備はできているか?

 

第VII軍団の魔導技師長 : 完了しております。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : じゃ、始めよう。

 

第VII軍団の魔導技師長 : 疑似聖石システム、スタンバイ。 ダイヤウェポンの環境をロード。

 

ウェルリト人らしき操縦者 : ヒッ……いったい、何をどうすれば……!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : いろいろと試してみたいことがあってねぇ。 キミ……ええっと、何という名前だったかな……? ともかく、実験への献身的な協力に感謝するよ。

 

ウェルリト人らしき操縦者 : そ、そんなことより、約束を違えるなよ……! 貴様の実験とやらに付き合えば、家族を解放すると……!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : すでにゼノスのデータを入れてあるな? オーバーソウルモードを発動させろ。

 

第VII軍団の魔導技師長 : 了解。

 

疑似聖石システム : 戦闘データ、コード「ゼノス・イェー・ガルヴァス」……スタンバイ。 生体コアの「上書き」を開始します。

 

ウェルリト人らしき操縦者 : ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

ウェルリト人らしき操縦者 : 私の……心が……侵されていく……!! だが……これで……家族だけは……!! さらばだ……みんな……!!

 

ウェルリト人らしき操縦者 : 狩りに……相応しい獲物は……どこだ……?

 

第VII軍団の魔導技師長 : ゼノス・イェー・ガルヴァスの人格に切り替わりました。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : 開口一番に獲物を求めるとはね……。 いくら戦闘技能が十二分でも、この気まぐれさは、 兵器としての信頼性を低めかねないぞ?

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : ふむ……実験を一時中断、システムを落とせ!

 

第VII軍団の魔導技師長 : 疑似聖石システム、ダウン。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : それにしても、汚らわしい…… 毎度、毎度、操縦席がダメになってしまうのも困りものだなぁ。 部品だってタダではないというのに。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : まあいい、次だ、次だ……。 掃除が終わったら、パラメータを変えて実験を再開する。 そして、操縦席に座ってもらうのは……。

 

第VII軍団の魔導技師長 : ですが、彼の家族は解放すると、先ほど約束を……。

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : あは…………あっはっはっはっは!! あーっはっはっはっはっは!!! ひーっひっひっひ……ひーっ……!!

 

ウァレンス・ヴァン・ウァロ : まったく、キミがそんなに面白い男だとは知らなかったぞぉ! この私が、汚らわしい属州人と約束を交わすなどと…… 最高のジョークじゃないかぁ!!

   

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