5.5-8 知の集積者
アルフィノ : 「さて、ふたりの話も聞けたことだし…… 約束どおりグリダニアへ向かって、 アリゼーたちと合流しよう。」
グ・ラハ・ティア : 「アリゼーが、すごく張り切って、 クリスタルブレイブ離脱者の捜索を進めてくれたんだよ。 当事者でなくても、彼女なりに思うところがあったんだろうな。」
アルフィノ : 「リオルとアリアヌから聞かせてもらった話は、 道中、意見書にまとめておいた。 あとは、アリゼーたちの報告が聞ければ……。」
▼ アリゼーと話す
アリゼー : 「ちょうどよかった、こっちも今着いたところよ。 タタルから情報をもらえたし、頼れるツテもあったから、 意外と早く、元クリスタルブレイブの人たちを見つけられたわ。」
アリゼー : 「聞き出せた内容は、メモにまとめてあるけど……。 アルフィノにとっては、かなり厳しい意見も、 混じってると思う。」
アルフィノ : 「……それも、まぎれもない私の過去だよ。 そこから目を背けていては、前には進めない。 気にせず、渡してくれ。」
アルフィノ : 「私は、意見書のまとめに入ろう。 すぐに完成させるので、皆は先に「シルフの仮宿」にいる、 フリクシオ長老のもとへと向かってくれ。」
アルフィノ : 「先に「シルフの仮宿」の長である、 フリクシオ長老のもとへと向かってくれ。 私も、すぐに意見書をまとめて向かうよ。」
アリゼー : 「そういえば、シルフ族と交流があるのって、 このメンバーだと、あなたとアルフィノだけね。 なんでも、挨拶にこだわりがあるんでしたっけ……?」
グ・ラハ・ティア : 「長老とはアラミゴの会談でも顔を合わせてるが、 直接、話をさせてもらうのは初めてだ。 シルフ族との交流……楽しみだな!」
▼ シルフの仮宿のフリクシオと話す
フリクシオ : 「おお、冒険者どの、よ~く来たでぶっち! そちらはお仲間でぶっち? アラミゴ王宮で見かけた気がするでぶっち!」
フリクシオ : 「たしかに昔は、ヒトに踊りを踊らせまくって遊んでたでぶっち! でもこれからは、そういう悪戯は控えるでぶっち! みんな、仲良しでやっていくでぶっち~!」
フリクシオ : 「カヌ・エから、話は聞いているでぶっち。 ワチシたちも「テイコク」に仲間を拐われているでぶっち。 仲間を助けるためにも、連絡役をがんばるでぶっち!」
グ・ラハ・ティア : 「そう言ってもらえると心強い。 テロフォロイが、どこに軍勢を差し向けるかわからないからな。 あなたたちの行動力や繋がりを、頼りにさせてもらいたいんだ。」
フリクシオ : 「そうはいっても、ワチシたちが得意なのは取引でぶっち。 戦いのことや、助け合いのことになると、経験がないのでぶっち。 ご意見をもらえるのは、こちらも助か……」
フリクシオ : 「……なにやら遠くから、そこの女の子と同じ顔をしたヒトが、 えらい勢いで走ってくるでぶっちよ?」
アルフィノ : 「アリゼー! い、一大事だ……!!」
アリゼー : 「ちょ、ちょっと、どうしたのよ? 一大事って……意見書に、なにか問題でもあったの?」
アルフィノ : 「いや、そちらは無事に完成したんだが……。 グリダニアを発つ直前に、双蛇党の兵に呼び止められたんだ。」
アルフィノ : 「同盟軍の各国盟主宛てに、 シャーレアンの使者から連絡が入ったらしい……! エオルゼア諸国への親書を携えて、こちらへ向かっていると!」
グ・ラハ・ティア : 「やったじゃないか! クルルの働きかけが実を結んで、 本国が重い腰を上げてくれたのかもしれないぞ!」
アルフィノ : 「私も、そう期待しているのだが……。 くだんの使者は、本国の決定を伝える場に「暁」に属する双子、 つまり……私とアリゼーの同席を求めてきたのだ。」
アリゼー : 「「暁」の同席を求めるだけなら、まだわかるけど…… 私たちを、わざわざ指名して? その使者って、まさか……。」
アルフィノ : 「そのまさかさ。 使者の名は、フルシュノ・ルヴェユール……お父様だよ!」
グ・ラハ・ティア : 「ルヴェユール家の現当主といえば、 たしか、「哲学者議会」の議員だったよな?」
アルフィノ : 「ああ……。 シャーレアンの国政を司る、市民代表99人による議会…… それが「哲学者議会」であり、たしかに父もその一員だ。」
アリゼー : 「使者として、議員であるお父様が来るのは、 おかしくない話ではあるけど……。」
グ・ラハ・ティア : 「ふたりとも、長らく本国には帰ってないんだろ? ついでに顔を見ておきたいと思ったとか……?」
アリゼー : 「そう……かもしれないわね。 私たちを仕事場に招くような人じゃなかったから、 ちょっと実感が湧かないんだけど……。」
アルフィノ : 「手紙を出しても、返信はいつもお母様からだったしね。 何にせよ、会える時間があるのはありがたい話だ。」
アルフィノ : 「グランドカンパニー・エオルゼアの加盟国として、 まずカヌ・エ様が、グリダニアで使者を迎えることになったらしい。 お父様も、ほどなく到着するだろう。」
アルフィノ : 「フリクシオ長老、到着したばかりで申し訳ありません が、 我々は、急ぎ森都へと戻らねばならなくなりました。 意見書について、細かくご説明差し上げたかったのですが……。」
フリクシオ : 「わからないことがあれば、グリダニアの者にでも聞くのでぶっち。 だから、みんなは急いで戻るのでぶっち!」
アルフィノ : 「カヌ・エ様とともに、父を出迎えねば……! 豊穣神祭壇の道士に頼んで、 カヌ・エ様のところへ案内してもらおう!」
フリクシオ : 「いただいた意見書は、ありがたく拝読するのでぶっち! 今は急いでグリダニアに戻って、カヌ・エと合流するでぶっち! 」
▼ 豊穣神祭殿の物静かな道士と話す
物静かな道士 : 「カヌ・エ様から話は聞いておる。 すでにお仲間も、不語仙の座卓へと向かわれた。 さあ、貴殿も……。」
アリゼー : 「そりゃあ、久々に家族に会えるのは嬉しいわよ? けど、なにもカヌ・エ様やあなたたちまで巻き込まなくても…… お父様ったら、そういうとこあるんだから……。」
アルフィノ : 「シャーレアンは、伝統的に民主政でね。 現在は、99人の議員による間接民主主義となっているが、 当初は成人した市民全員で、政策を論じていたんだ。」
アルフィノ : 「私やアリゼーが通っていたシャーレアン魔法大学も、 その当時、市民による投票で設立が決まった学術組織さ。」
グ・ラハ・ティア : 「フルシュノさんについては、記憶に残ってる。 何期も連続で議員としての務めを果たしている、 かなりの有力者だったからな……。」
▼ カヌ・エ・センナと話す
カヌ・エ・センナ : 「皆様、間に合ってよかった……。 まだフルシュノ様は到着しておられません。」
カヌ・エ・センナ : 「長らく対話にすら応じてこなかったシャーレアンが、 使者を派遣してこようとは、本当に驚きました。 「暁」からの協力要請が実ったということでありましょう。」
カヌ・エ・センナ : 「Nole殿も、 ともに使者であるフルシュノ様を、迎えていただればと思います。」
フルシュノ : 「カヌ・エ・センナ殿…… こうして直々にお話する機会をいただき、感謝します。」
フルシュノ : 「シャーレアン哲学者議会を代表して参りました、 フルシュノ・ルヴェユールと申します。」
カヌ・エ・センナ : 「はじめまして、フルシュノ様。 こちらこそ、急な要請にも関わらずおいでいただき、 深く感謝申し上げます。」
アルフィノ : 「ご無沙汰しております、お父様。 お元気そうで何よりです。」
フルシュノ : 「ああ……ふたりもよくぞ無事で。 本国で待つアメリアンスも、聞けば安心することだろう。」
アリゼー : 「お母様! お母様はお元気なの!?」
フルシュノ : 「もちろん……毎日、お前たちの身を案じているとも。」
フルシュノ : 「おかげさまで、家族と再会する時間も得られました。 聞いたところによると、かつてここグリダニアでは、 我が父ルイゾワが蛮神の脅威を説いていたこともあったとか。」
カヌ・エ・センナ : 「ええ、第七霊災が起こる直前のこと…… グリダニアを訪ったルイゾワ様は、 蛮神の脅威を訴え、対策に奔走してくださいました。」
カヌ・エ・センナ : 「その尽力があればこそ、被害は最小限に抑えられ、 ガレマール帝国の侵略もはねのけることができました。 今日のグリダニアがあるのは、かの御方のおかげなのです。」
フルシュノ : 「……その賛辞は、受け取りかねます。 私はむしろ、父の行いに最後まで異を唱えていた……」
フルシュノ : 「……そしてその考えは、今も変わってはいない。」
カヌ・エ・センナ : 「「知の集積者として歴史の観察者たれ」……。 それがシャーレアンで学術を研鑽する者の理念でしたね。」
フルシュノ : 「理念であり……信念と言い換えてもよいでしょう。」
フルシュノ : 「カヌ・エ・センナ殿、私の携えてきた回答を、 エオルゼア同盟軍の各盟主へとご伝達願いたい。」
フルシュノ : 「我々シャーレアンは、 今後、ガレマール帝国およびエオルゼアにて発生する、 いかなる紛争にも介入する意志はない……と。」
カヌ・エ・センナ : 「いま、世界が「終末」の危機にあることは、ご存知のはず。 何故、その決断に至ったのか、お聞かせ願えますか……?」
フルシュノ : 「「終末」……? いや、こんなものは、人同士の些末な小競り合いに過ぎない。 我々シャーレアンが抗うべき「終末」ではないのです。」
アルフィノ : 「待ってください! 父上……あなたは何をおっしゃっているのです……?」
アルフィノ : 「いま抗わなければ、テロフォロイの企みに屈するのみ。 小さな島に閉じこもったまま拓ける未来があるとお思いか!」
アリゼー : 「アルフィノの言うとおりよ。 私たちは戦いの前線にたって、脅威に立ち向かってきたわ。 だからこそ、シャーレアンにも無関心でいてほしくないの。」
アリゼー : 「掲げる理念が大事なら、ちゃんとそれを果たせるように…… 今は手を取り合うべきよ!」
フルシュノ : 「そんな風に声を荒げて…… 私は、お前たちならば正しく学べるだろうと信じて、 エオルゼアへの渡航を許したのだがな。」
フルシュノ : 「学びを得るどころか、まさか知性を失うとは。 私がなぜ、父の行いに異を唱え続けていたのか…… 思い出しなさい。」
フルシュノ : 「問題解決のために「戦い」を選ぶこと…… それは本当に賢明な道なのか。」
フルシュノ : 「人を殺し、土地を穢し、国を疲弊させる。 勝利を掴んだとて、生じた犠牲を埋めるには長い年月がかかる。 そんな選択は、長期的視野で見てなお正しいのか?」
フルシュノ : 「真に知的な者とは、争いを避ける術を知る者のことだ。 お前たちが大切なものを得たというのなら、 なぜそれがわからない。」
フルシュノ : 「いくら黙っていても構わない。 ただそれは、正当性を証明できぬ行為を、 他者に強いようとしていたということだ。」
フルシュノ : 「それこそが周囲を惑わし、いたずらに被害を広げ、 シャーレアンの真に重大な使命を阻むだろう……。」
フルシュノ : 「アルフィノ、アリゼー……。 今日からルヴェユールの名を捨てよ。」
フルシュノ : 「今後、お前たちの行動に、私はいっさい干渉しない。 戦いを望むのなら……エオルゼア諸国とともに、 好きなだけ血を流すがいい。」
カヌ・エ・センナ : 「: お待ちください! シャーレアンの見解はわかりましたが、 どうか今一度、互いの未来のために対話を……。」
フルシュノ : 「結構……。 何を言われようと、我々の考えは変わりません。 お互い、ほかのことに時間を割く方が建設的でしょう。」
アリゼー : 「待ってよ、お父様ッ!」
アルフィノ : 「行くな、アリゼー!」
アリゼー : 「なんで、止めるのよ!! だってこんなの……こんなの……ッ!」
アルフィノ : 「……私が答えを出せずにいる問題に、 父は、シャーレアンは、とうに結論を出していたというのか。 決して「戦わない」という選択を……。
グ・ラハ・ティア : 「低地ドラヴァニアからの「大撤収」…… 戦を回避するために、街ひとつを地図から消すことも厭わない。 その決意の固さは、今も健在というわけか……。
カヌ・エ・センナ : 「: いっときといえど、エオルゼア六大都市にも数えられた国家。 「終末」を前にした今、協力してくださる可能性も、 決して低くないと考えていましたが……甘かったようですね。」
▼ アリゼーと話す
アリゼー : 「何よ……何なのよッ……! 一方的に、自分の言いたいことだけ……!」
アリゼー : 「私たちの、みんなの戦いまで、否定して…… そのあげく……何が勘当よッ!!」
アルフィノ : 「皆が手を取り合おうというときに、 何故、シャーレアンは手を差し伸べることを拒むのか……。」
アルフィノ : 「……だが、父の言葉に即答できなかったのも事実だ。 このような場に同席しておきながら、不甲斐ない。」
カヌ・エ・センナ : 「使者であるフルシュノ様を説得できていたとて、 シャーレアン本国の結論が変わることはなかったでしょう。」
カヌ・エ・センナ : 「この結果に終わってしまったのは残念ですが…… シャーレアンの協力はないものとして、 「終末」に立ち向かう術を探すしかないでしょう。」
グ・ラハ・ティア : 「しかし、なんでわざわざ使者を送ってきたんだろうな。 要請を断るだけなら、これまでどおり無視しておけば……。」
クルルの声 : 「Nole、聞こえる……? シャーレアンから、フルシュノ議員が、 使者としてエオルゼアに向かったと……。」
クルルの声 : 「そうだったのね……。 協力要請を届ける役目を任されておきながら、 目的を果たせずに……ごめんなさい。」
クルルの声 : 「何人もの議員と面会して、 あらゆる方面から説得を試みたのだけれど、 まるで取り合ってもらえなかったうえに、なんというか……。」
グ・ラハ・ティア : 「オレたちの知らない「何か」を隠している……か? 実は、オレもフルシュノさんの言葉に、違和感を覚えたんだ。」
グ・ラハ・ティア : 「これは、シャーレアンが抗うべき「終末」ではない…… そう言ってただろ? まるで、本国が抗おうとしている別の何かがあるみたいにな。」
クルルの声 : 「そう、そうなのよ……! 議員たちをあたってみて感じたんだけど、彼ら、 テロフォロイの宣言に無関心ってわけじゃないようなの。」
クルルの声 : 「むしろ、それを知ったからこそ、 いっそう排他的になったというか…… 何かいつもと違う動きをし始めてるというか……そんな印象。」
クルルの声 : 「もっと踏み込みたいところだけど、 私が頼れそうなツテは、とっくに使い果たしてて……。」
クルルの声 : 「もうひとつの目的だった星海の調査についても、 哲学者議会の決定を受けて、目星をつけてた有力研究員たちが、 協力できないと言っている状態なの。」
アルフィノ : 「八方ふさがりというわけか……。」
クルルの声 : 「そうね……。 ただ、違う人脈や知識を持っている「暁」のみんななら、 突破口を見いだせるかもしれない。」
クルルの声 : 「だから、ひとまず私の方で、 みんなをシャーレアンに呼び寄せる準備を進めてもいいかしら? もちろん、そっちの状況が許せばだけど……。」
クルルの声 : 「あら、元気な返事ありがとう! 本当は、もっと平和なときに招待したかったんだけどね……。」
クルルの声 : 「段取りには少し時間がかかるだろうから、 そちらも、エオルゼアの状況を見ながら検討しておいて。 また進展があったら連絡するわ!」
カヌ・エ・センナ : 「シャーレアンの大いなる秘密、ですか……。 それが明かされて彼らとも協力ができればよいのですが、 目下のところは、厳しい現実を受け止めねばなりません。」
カヌ・エ・センナ : 「「終末」の担い手を名乗るテロフォロイ、 彼らが操る帝国軍と異形の蛮神、そして「終末の塔」。 これらへの対策は、私たちのみで導き出すよりないようです。」
アルフィノ : 「目下の危機を突破せねば、未来はどこへも繋がらない。 だというのに……危機に背を向けようとする。」
アルフィノ : 「エオルゼアのすべての国が、種族が、 同じ方向に歩もうとしているこのときに、 なぜシャーレアンは……。」
アリゼー : 「「終末の塔」の解析ができれば、 中で囚えられているテンパードになってしまった人たちも、 救えるかもしれないっていうのに……!」
アルフィノ : 「父は昔から、シャーレアンの使命をどう解釈するかで、 他国の救済に赴かんとする祖父と揉めていたんだ。 ……それが、私にも突きつけられる日がきたということか。」
アルフィノ : 「果たして私は、 あれほど強固な信念を持った相手を打ち砕けるような、 そんな答えを、見つけ出せるのだろうか……。」
グ・ラハ・ティア : 「哲学者議会には、シャーレアンの主要組織の代表も加わってる。 それがあそこまで拒絶を示した以上、 たしかに、クルルひとりで調査は難しいだろうな……。」