時を超えた思い
サイエラ : 誰かと思えば…… 原初世界に戻ったものとばかり思っていたが、 そうか、君は世界を自由に行き来できるのだったな。
サイエラ : 私に声をかけるくらいに暇なのであれば、 ひとつ聞かせてくれないか?
サイエラ : 以前にも話したと思うが、 アルバートたち一行が英雄として目覚めた時、 彼らは不可思議なクリスタルを手に入れていたんだ。
サイエラ : あのクリスタルがどうなったのか気になっていてね。 もしや、四使徒やアシエンと戦った君なら、 何か知っているんじゃないか?
サイエラ : そうか…… アルバートのクリスタルは、セトに託したんだな。 彼らの絆を思えば、君の判断は正しかろう。
サイエラ : ところで、ものは相談なんだが…… 君が持つ、残り4人のクリスタル……私に預からせてくれないか?
サイエラ : むろん、アルバートの魂を受け継いだ君が、 これまでと同様に、持ち続けるというのも道理ではあろう。 だが、君には戻らねばならない世界があるはずだ。
サイエラ : 私は、彼らに見せてやりたいんだ。 彼らが守ろうとしたこの世界が、明日へ向かっていく姿を。
サイエラ : ……なに、今すぐに結論を出さなくてもいいさ。 四使徒の討伐に関わった賞金稼ぎたちと話し合ってから、 答えを決めてくれ。
▼ ジオットと話す
ジオット : ング、ング、ング……プハァ……。
ジオット : なんじゃ、お前さんか。 さては、一杯ひっかけに来たんじゃな? ワシに何か用か?
ジオット : ほう、四使徒から取り戻した英雄のクリスタルについて、 相談したいことがあるじゃと?
ジオット : そういうことなら、ほかの賞金稼ぎたちも呼ばねばなるまい。 ルー・リークの小僧にタダ酒の約束を果たしてもらう、 良い機会じゃ!
ジオット : この酒場にいない連中は、ワシが呼んでこよう。 お前さんは、「ケリッグ」のもとで待っておれ!
▼ ケリッグと話す
ケリッグ : よう、Lusieじゃないか。 どうしたんだ?
ケリッグ : なるほどな。 ほかの賞金稼ぎたちを集めて、相談したいことがあると。
テイナー :
ジオット さんの言う、 ルー・リークさんとの約束って何ですか?
ケリッグ : そういや、思いだしたぜ! あのお坊ちゃんに、タダ酒を振る舞ってもらう約束をしてたんだった!
ケリッグ : そうとなれば善は急げだ! テイナー、さっそく料理と酒を注文してきてくれ!
テイナー : ……わかりました。 でも、おごりだからって飲み過ぎちゃダメですよ? 酔ったケリッグさんをお部屋まで運ぶの、大変だから……。
ジオット : またせたの! 小僧と根暗剣士を呼んできてやったぞい!
グランソン : オレたちに相談があると聞いてな。 詳しく話を聞かせてくれ。
ケリッグ : ……あのエルフ族の給仕係が、 ナイルベルトたちのかつての仲間であり、影の王だって? おまけに、ノルヴラントとは別の世界からやってきた?
テイナー : その話が本当だとすると、 いろいろと疑問が浮かびますが……
ルー・リーク : ああ、そうだな。 あの女、いったい何歳なんだ?
グランソン : いや、もっとほかに気にすることがあるだろ……。
ジオット : やはりの……。 あの給仕係がタダ者ではないことは、 酒場の常連であるワシには、とっくにわかっておった。
ジオット : いつも、気分良く酒を呑んでいるはずなのに、 気づけば無一文で、店の外に放り出されておるのじゃ……。 きっと、これが影の王の力……
テイナー : えっと、それはただの飲み過ぎじゃ……。
グランソン : ともかく、だ。 相棒は、ブランデンたちのクリスタルを、 サイエラに託して良いか、決めあぐねているんだな?
グランソン : ブランデンたちにとって、 この世界には数え切れない思い出や、 大切な人たちが眠っているはずだ。
ケリッグ : ならば、この世界に留まらせてやるのが、 ナイルベルトたちのためでもある……ってか。 俺も同感だ。
ジオット : アルバートのクリスタルが、この世界にある以上、 ラミットの願いは、当人に聞くまでもないと思うぞい。
ルー・リーク : 何はともあれ、 レンダ・レイたちは、この世界が好きだったんだろ? なら、ここにいたいんじゃないか……みんな、一緒で。
テイナー : 答えは出たようですね。
ジオット : そうと決まれば、酒を取れ! ワシらの世界のために戦った英雄のために! 献杯じゃ! 賞金稼ぎたち : 献杯ッ!
ルー・リーク : さあ、しんみりするのは、ここまでだ。 今日は、俺の奢りだからな、楽しんでくれ!
グランソン : あいにく、オレは飲めないんでね。 このジュースでも、ちびちびやらせてもらうさ。
テイナー : あ、それは……!
サイエラ : まったく…… 飲み食いしただけで、どうしてこうなるんだ? 君たちの馬鹿騒ぎは酒場中に響いていたぞ。
サイエラ : おかげで、君たちが出した結論も聞こえてきたが…… 本当に良いのか?
サイエラ : ……ありがとう。 自分の役割は肝に銘じておくさ。
サイエラ : ……ありがとう。
サイエラ : これは……
サイエラ : クリスタルを通じて、 彼らの記憶の残滓が流れ込んでくる……!
サイエラ : なんてことだ……。 クソッ……!
サイエラ : 彼らは、みなアルバートと同じだったんだ……。 アシエンの口車に乗せられて、彼らの想いを利用したこの私を、 最後まで…………
サイエラ : 最後まで仲間だと…… 友だと思っていてくれたんだ……。
▼ サイエラと話す
サイエラ : ようやく、宴の後片付けが終わったよ。 次に酒盛りを開く時は、事前に教えておいてくれ。 私とグリナードだけでは、酒を捌ききれないのでね。
サイエラ : それはそれとして、君には本当に感謝してもしきれない。 君が託してくれた彼らの想いは、私が、英雄譚の語り部として…… 何よりも、「光の戦士たち」の友人として、生涯語り継いでいくさ。
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