5.1-2 宮殿に住まいし隠者
■ クリスタリウム>星見の間
▼ 水晶公と話す
水晶公 : 隠者殿が棲まう宮殿、その名も「グラン・コスモス」。その所在は、始まりの湖の対岸……衛兵団に小舟を用意させよう。
ウリエンジェ : なれば、私には別行動の許可を……。皆の魂を収めるに足る白聖石を生成するには、それなりに、準備が必要となりますので。
水晶公 : では、白聖石については、ウリエンジェに任せよう。それ以外の者は、レイクランドの「サレン郷」へ。戦いの準備も忘れずにね。
ウリエンジェ : 白聖石の生成は私に任せ、どうぞ「サレン郷」へ。サンクレッドやリーンには、私から状況を伝えておくといたしましょう。
■ レイクランド
ヤ・シュトラ : 対岸といっても、ここからは宮殿は見えないのね。
アリゼー : 戦いの準備を……ってことは、水晶公は、穏便に済まない場合も想定しているってことよね。
アルフィノ : 衛兵団には手間をかけたが、舟を用意してもらってよかったよ。この湖を縦断するような遠泳は、まだ難しいからね……。
水晶公 : 以前に、私が隠者殿に接触を試みた際には、宮殿に立ち入るやいなや、使い魔が攻撃を仕掛けてきた……。ここは、それを承知で正面突破といこう。
アリゼー : あら、ずいぶんと荒っぽい手段を取るのね。自慢の使い魔を台無しにされたら、余計に怒って、話を聞いてもらえないんじゃない?
ヤ・シュトラ : ……いえ、私は、水晶公の作戦を推すわ。
ヤ・シュトラ : 己の魔力を注いだ「作品」であればこそ、その使い魔を上回る者が現れれば、興味を抱く。それが、魔法の道を歩む者……魔道士という人種だもの。
水晶公 : 私も、そう思う。それに、相手の性格や、隠遁の理由もわからない以上、対面できたとて、交渉は出たとこ勝負にならざるを得ないのだ。
水晶公 : ならば、少しでも我々に興味を持ってもらえるよう、襲いくる使い魔を、徹底的に打ち倒してやろうじゃないか。
アリゼー : そういうことなら、腕が鳴るというものだけど。なんだか……。
アリゼー : 水晶公……あなた、ずいぶんと楽しそうね?
水晶公 : そ、そうか?久方ぶりの戦いを前に、高揚しているのかもしれないが……。
アルフィノ : ふむ、アリゼーもNoleと共闘できるときは、気合の入り方が段違いだ。水晶公も同じように、また彼女と冒険できることが嬉しいのだね。
アリゼー : なっ……私は、いつだって真剣に……!
水晶公 : わっ、私も……! 世界を脅かす敵との戦いではないのだから、多少は、心にゆとりがあるつもりではあったが……。
ヤ・シュトラ : はいはい……いつまでも英雄さんを取り合わないの。ここで時間を浪費するより、さっさと宮殿へ向かいましょう。お望みの冒険が、たっぷり待ち構えているわよ?
水晶公 : あ、ああ、そうだな……!それでは、隠者殿の根城「グラン・コスモス」へ出発しよう!
水晶公 : 確かにこれも、冒険と言えば冒険か……。ともかく、宮殿に突入してからの指示は任せよう。あなたが望むなら、大抵の役割はこなしてみせるさ。
アルフィノ : 大きな戦いの後の、小さな冒険……ふと、以前に君やアレンヴァルドと共に探検した、スカラの水没遺構のことを思い出したよ。
ヤ・シュトラ : 使い魔といえど、腕の立つ魔道士が命を吹き込んだ存在なら、へたな魔物を凌ぐ力を有していてもおかしくない。じっくり観察したいけど……その余裕はないかしらね。
アリゼー : ほ、ほら、お喋りはおしまい!さっさと宮殿に向かうわよ。使い魔だろうが何だろうが、みんな蹴散らしてやるわ!
■ 魔法宮殿 グラン・コスモス
宮殿の隠者 : 去れ……!命惜しくば、ただちに立ち去るがいい……!
水晶公 : 前回の訪問と同じ展開になりそうだ…
ヤ・シュトラ : 障害は排除するのみよ!
宮殿の隠者 : 出合え……宮殿の守り手たち……!
宮殿の隠者 : 動き出せ、不在の騎士よ……!
宮殿の隠者 : ホウキたちよ、掃除だけは続けるようにな……!
ヤ・シュトラ : なんだかデジャヴュを感じるわ…
宮殿の隠者 : 冷たき鉄に、仮初の魂を吹き込もう……!
宮殿の隠者 : 動き出せ、気高き騎士甲冑よ……!
宮殿の隠者 : 力づくというのは不本意ではあるが……仕方あるまい……。
水晶公 : やれやれ、荒っぽい交渉が始まりそうだ…
アリゼー : そういうの得意だから任せてちょうだい
宮殿の隠者 : さあ、ホウキたち……掃除の時間だ……!
マジックブルーム : 汚れを発見、サッサカサー!
宮殿の隠者 : なかなか、やりおるが……次の一手はどうかな?
マジックブルーム : またまた汚れて、サッサカサー!
宮殿の隠者 : やはり、久々の運動は身体に堪えるの……。ここは一旦、退かせてもらおう。
水晶公 : まだ先方には手札があるらしい…
アリゼー : あっちがその気ならやってやるだけよ…!
宮殿の隠者 : こうなったら、庭園で迎え撃たねば……。
水晶公 : エルフ文化が誇る迷宮庭園だ…
宮殿の隠者 : 我が使い魔よ、無作法な連中の相手を……!
ヤ・シュトラ : 通路が魔法学的な配置になっているわね
宮殿の隠者 : 木々よ、立ち上がれ……!
宮殿の隠者 : 美しき花たち、庭園を守るのだ……!
宮殿の隠者 : ええい、しつこい連中だ……!
宮殿の隠者 : リャナンシーよ……!この者らを排除するのだ……!
ヤ・シュトラ : 擬態型移動性植物を使い魔にしているのね?
リャナンシー : あらあら、この庭園に客人だなんて、いったい、いつぶりかしら……?
リャナンシー : 可愛らしい小さな命……私の歌で育ちなさい♪
リャナンシー : 働き者の下僕たち……私の子らを守りなさい!
リャナンシー : 嗚呼……なんてこと……庭園の花が散っていく……。
アリゼー : 面倒な敵だったわね…
宮殿の隠者 : エルフの傑作美術も、こうすれば……!
宮殿の隠者 : 使い魔たち、晩餐の準備はいい…… 侵入者の迎撃だ……!
宮殿の隠者 : 晩餐の相手は、幻影たちだけで十分だというに……。
ヤ・シュトラ : 幻の同居人だなんて寂しがり屋なのね?
宮殿の隠者 : 絵に描かれし、勇猛なる騎士たちよ……!
宮殿の隠者 : 古のエルフ王と、その守護騎士たち……宮殿を侵す者たちが現れたぞ!
宮殿の隠者 : 偉大なるレイクランドの初代王よ……!ふたたび目覚め、侵入者を斬り伏せるのだ……!
宮殿の隠者 : どうせなら、この幻影たちにも、戦う力を与えておくべきだったか……?
水晶公 : まるで在りし日の宮廷を切り取ったかのようだ…
あくまで去らぬと言うなら
我が自慢の使い魔「ルゴス」と踊ったいただこう……!
水晶公 : 隠者殿の特製品か…ならば、これを倒して…!
ヤ・シュトラ : ええ、是が非でも話を聞いてもらいましょう
宮殿の隠者 : 行け、ルゴス!汚らわしい侵入者を、灰にしてしまうのだ!
宮殿の隠者 : ルゴスが燃やすは必滅の炎……! 宿主を灰にするまで、決して消えることはない……!
宮殿の隠者 : なんともはや、自慢の使い魔までもが倒されるとは……。
水晶公 : 宮殿に住まいし隠者……「ベーク=ラグ」殿とお見受けする。
水晶公 : あなたにとって、我々は招かれざる客なのだろう。少々、手荒な歓迎を受けたもので、無礼を承知ながら、全力で応じさせていただいた。
水晶公 : だが、戦いは本意ではない。私たちは、助力を「お願い」すべく訪ねてきたのだから。
ベーク=ラグ : ……お願い……だと?
水晶公 : そう、私の仲間たちの命を救うため、長年に亘り魂の研究をしてきた、あなたの知恵をお借りしたい。その「お願い」に来たのだ。
ベーク=ラグ : ぐぬぅ……「お願い」……な、なんとも抗いがたき甘美な響き……!
ベーク=ラグ : その言葉を投げかけられたくないがゆえに、こうして人里離れた廃墟に移り住んだというに……!
ベーク=ラグ : いいや、ダメだ、ダメだ……!ワシはヒトの悪意に絶望し、生涯、お願いなど聞かぬと、心に誓ったのだッ……!
アルフィノ : 対価の収集家たるン・モゥ族が、取引を拒むからには、相応の理由がおありなのでしょう。
アルフィノ : ですが、重ねて「お願い」させていただきたい。私を含めて、幾人もの命が関わる事案なのです……。どうか、話だけでも聞いてはいただけないでしょうか?
ベーク=ラグ : 話だけ……? 本当に話を聞くだけ……?それくらいなら……
ベーク=ラグ : いいや、やっぱりダメだ、誓いを立てたのだ!
ベーク=ラグ : よりにもよって、お前たちはワシの知恵を求めているのだろう?
かつてワシが裏切り者の宮廷魔道士に知恵を貸したばかりに、多くの犠牲が出たのだ……!
ベーク=ラグ : お前たちは、あの恐ろしい事件を知らないから、安々と知恵を借りたいなどと言えるのだ!
ベーク=ラグ : し、辛抱たまらん……!こう何度も「お願い」されては……どうにかなりそうだ!
ベーク=ラグ : よ、よかろう……。
ベーク=ラグ : いいか、ちょ~っと、話を聞くだけだぞ……?相応の「対価」を必ず支払うのだぞ……?
水晶公 : 釣り合いの取れた対価を支払うと、約束しよう。
水晶公 : それでは是非、私たちと共にクリスタリウムへ。少々、込み入った事情となるが話を聞いていただきたい。
■ レイクランド/サレン郷
▼ アルフィノと話す
アルフィノ : やあ、おつかれさま!ほかの皆は、ベーク=ラグ殿を連れて、一足先にクリスタリウムへと向かったよ。
アルフィノ : それにしても、ン・モゥ族の性質について、ウリエンジェから学んでおいてよかった。イル・メグの冒険では、妖精たちに翻弄されたからね……。
アルフィノ : さあ、ベーク=ラグ殿から魂についての知恵を借りられるよう、交渉の続きといこう!