覗覚石と観測装置
ミコト : 冒険者さん、お待ちしておりました!ご覧のとおりガーロンド・アイアンワークス社より、エーテル観測装置が到着しました。
リリヤ : おお~? 英雄さんじゃないッスか!!さっそくお会いできるとは感無量ッス!!お局に無理言ってボズヤまで来た甲斐があったってもんス!
リリヤ : 見てください!我が社が製作したエーテル観測装置と分析装置ッス!!調整はもうちょいッスけど、観測装置はいつでも設置OKッス!
ミコト : 観測装置を、ここぞという地脈に設置し、データを集めます。リリヤさんが調整している分析装置で観測データを分析し、目当ての特定波長のエーテルを絞り込むことになります。
ミーシィヤ : ……えっと、地脈というのは、いわば地下を流れるエーテルの河のようなものなんですが、すぐに見つけられるのは「太い河」なんですよ。
ミーシィヤ : ですが、「太い河」には様々な種類の水が流れ込んでいるわけで、覗覚石のチャージに使えそうな特定波長のエーテルのみを、その「太い河」から選別して汲み上げるのは無理なんです。
ミーシィヤ : ですから、まずはその「太い河」のエーテル成分を観測し、どんなエーテルが流れているのかを詳しく分析します。
ミーシィヤ : 目当てのエーテル成分を見つけることができたら、次はそれがどこから流れてくるのかを探します。観測装置が複数あるのはこのためです。
ミーシィヤ : 「太い河」を2本見つけ出し、観測装置をそれぞれに設置。このウトヤ前哨地地下の地脈を起点とし、三角測定で特定エーテルが流れ込んでくる「支流」を探ります。
ミーシィヤ : その「支流」さえ発見できれば、あとは覗覚石をそこへ……。
ミコト : そこで冒険者さんにお願いがあります。観測装置の設置場所はすでに戦場となっていますので、私たちがそこまで行くのはとても難しい……。
ミコト : ですので、冒険者さんに観測装置を設置してきてほしいのです。お願いできますか……?
ミーシィヤ : ……地図に印を付けておきますね。そこに「太い河」……エーテルの地脈があります。まずはそこに観測装置を設置してください。
ミーシィヤ : 設置を終えたらリンクシェルで結構ですので連絡くださいね。観測装置を遠隔操作で起動し、地脈を分析しますので。……これが私たちとの連絡を取るためのリンクシェルです。
ミコト : ……お任せするのは心苦しいのですが、お願い致します!
▼ 指定地点で見渡して、観測地点を探す
北側の高台に観測地点が見えた。しかし、渡れそうな橋などは周囲に見られない。レジスタンスたちに助力を要請し、運んでもらうしかなさそうだ。
▼ 観測地点を調べる
ミコト : ……ご連絡をありがとうございます。それでは、こちらから遠隔操作で装置を起動しますね。
ミコト : ……こちらでも起動を確認できました。地脈観測のためと、擬装のために地面に埋設できたと思います。いかがでしょうか?
ミコト : 大丈夫なようですね。それでは観測装置をそのままにし、こちらへご帰還くださいませ。
▼ ミコトと話す
ミコト : 危険地帯での設置、ありがとうございました。早速、観測データの収集を始めます。分析はミーシィヤさんと……あれ?
皮肉げなレジスタンス兵 : ……なンで、オメェだけ別行動なンだよ!?オレたちゃ、命投げ出して敵と戦ってるっつーのにヨォ。
辛辣なレジスタンス兵 : さすが、バイシャーエンのお気に入りは違うネェ~。……どうせ、頼みこんだンだろォ?前線には行きたくないわ~ってな……!
粗暴なレジスタンス兵 : ……ケッ! 身分をわきまえろってンだ。
ミーシィヤ : ……何が言いたい?
マルシャーク : はい、そこまで、そこまで!!
マルシャーク : また、おまえたちか!仲間同士で争ってどうするんだッ!?まだ、戦いは始まったばかりなんだぞ!
マルシャーク : これ以上、和を乱すような発言を……くだらぬ価値観を持ち込むのであれば、軍法会議を待たずに私が成敗することになる、わかったな!
マルシャーク : ミーシィヤ!
マルシャーク : すまん……不快な思いをさせた……。
ミーシィヤ : 何故、おまえが謝る……?
マルシャーク : あんな連中、気にするな。わかっていると思うが、オレたちは違う……。
ミーシィヤ : おまえにはわからぬよ、持たざる者の気持ちはな。
マルシャーク : お恥ずかしいところを……。
マルシャーク : かつての小国ボズヤは貧富の差の激しい国だったと聞きます。一見、共和制ではあったのですがその実、寡頭制……少数の富裕層が政治権力を握っていたようです。
マルシャーク : 支配者階級に属した富裕層や旧貴族たちと、一般市民である平民層とでは生活水準にかなりの差がありました。それは帝国の支配下となったあとでも色濃く残ったのです。
マルシャーク : もちろん、このレジスタンスに属する者たちは、そうした身分や出自をいまさら気にしたりしません。ですが、未だに過去の出自を鼻にかける輩がごく一部いる……と。
マルシャーク : ミーシィヤの一族もまた貧困層に属していたと聞きます。彼女は往復4時間もの道のりを歩いて学校に通い、その努力を認められ特待生として大学まで進学したとか。
マルシャーク : 連中はそうした彼女の才を妬んでいるのでしょう。言い方を変えると出自でしか彼女を馬鹿にできない……哀れな連中だと……そう、私は思います……。
マルシャーク : すみません、こんな話……解放者殿には関係ありませんね。忘れてくださいませ……。
▼ ミコトと再度話す
ミコト : 冒険者さん!分析が終わり次第、またお声がけ致しますので、
それまでお待ちくださいませ。
ミコト : ただ、次の観測地点が更に奥でないとよいのですが……。
ミーシィヤ : そうなった場合は前線を押し上げるしかないですね。解放者殿には我々レジスタンスへの一層の支援、敵戦力の削減をお頼みするほかございません……。
リリヤ : 英雄さんに任せておけば大丈夫ッスよ!心配ご無用ッ! ………ッスよね?
第三の地脈 👉